スタッフ

その3 オカモト商店について

2017. 10.19 / スタッフ

 
こんにちは。
 
スタッフブログvol.3です。
 
 
あっという間に10月になり
 
今年も残すところあと3か月を切りました。
 
 
さぼっているつもりはないのですが、
 
気づけば時間は経っておりました。
 

秋です。
 
 
季節の変わり目は風邪をひきやすいと言いますので
  
体調管理に気を付けて頑張っていきます。
 
ご来店を心よりお待ちしております。
 
 
 
さて今回は、K KURUME KASURIと関係の深い
 
株式会社オカモト商店についてお話したいと思います。
 
 

 
◆about Okamoto
 
  
株式会社オカモト商店。
 
 
設立は昭和46年(株式会社に改組)、
 
福岡県久留米市に本社を構え、全国17店舗(平成29年10月19日現在)を展開しています。
 
 
 
 
オカモト商店をお話するうえで忘れてはならないのが
 
国武喜次郎さん、野口太助さんの存在です。
 
 
 
国武喜次郎さんは久留米絣の商品を全国に販売した第一人者、
 
今でも久留米市内には当時の国武合名会社の倉庫が残っています。
 

 

 
 
 
喜次郎さんが逝去された後、
 
国武合名会社でご勤務されていた野口太助さんがオカモト商店を設立。
 
2代目の野口敏男さんは、「儀右ヱ門」ブランドを、
 
3代目の野口和彦さんは、「ギエモン」と「KURUMI」ブランドを
 
立ち上げてきました。
 
 
野口太助さんが設立した頃のオカモト商店は、
 
機屋さんから生地を買い、それを全国の問屋さんに卸す、産地問屋でした。
 
しかし、ある時取引先の問屋さんから大量に返品され
 
膨大な量の生地が手元に残りました。
 
 
そこで、2代目野口敏男さんは常務取締役である野口嘉代子さんと
 
自社で製品を作ることを考え販売したところ、評判がよく、 
 
製品を作るきっかけになったそうです。
 
これは大きなターニングポイントとなり、
 
現在まで続くオカモト商店の形になりました。
 
 
そして現在、3代目野口和彦さんは、製品の企画・製造・販売にフォーカスし、
 
全国への店舗出店のため、現在の専務取締役である野口英樹さんと
 
百貨店への営業に奔走します。
 
結果、現在の全国17店舗に拡充しました。 
 
 
オカモト商店の歴史はこのように紡がれてきたそうです。
 
 
 
 
何度も申し上げますが、
 
久留米絣にはたくさんの工程があり
 
中でも、実際に反物を「織る」工程を担う、機屋さんがいらっしゃいます。
 
そして、機屋さんにはそれぞれ得意な柄や模様が存在し、
 
オカモト商店はそれら皆さんの業の結晶を 
 
様々なアイテムとして生み出しています。 
  
 
 
時代の流れを明確に捉えつつ、昔ながらの絣の良さを引き立てる。
 
伝さん、機屋さん、縫製工場さんの意志、久留米絣を身に纏うお客様の想いを
 
いつも大事にしている会社です。
 
 
 
 
久留米絣はなぜ長持ちすると言われているのか。
 
それは、200年前に生まれたテキスタイルを
 
今私が身に着けているということ自体が
 
何よりの証明となっている気がします。 
 
 
私も久留米絣に携わる一人として名乗りをあげたからには、
 
しっかりと後世にまで伝わるような貢献をしていきたいと
 
改めて思いました。
 
 
 
今回はここまでです。
 
読んでいただきありがとうございました。
 
 

vol.2

2017. 8.9 / スタッフ

こんにちは。
 
スタッフブログvol.2です。
 
 
8月5日、水と緑マルシェでした。
 
大変暑い中たくさんの方にお越しいただきまして本当にありがとうございました。
 
 
無事完売いたしまして、たくさんのお客様にご購入いただけたのではないか、
 
その反面、ご購入いただけずに残念な思いをされた方もいらっしゃったと思います。

 
また、かなりシミュレーションを行い
 
いろいろな事をイメージしながら当日を迎えましたが
 
それでも円滑とは言い難い状況でした。
 
 
改めて、仕事の難しさ
 
お客様のご期待を感じることができました。
 
 
また、このようなイベントに参加させていただけるかはわかりませんが
 
今回勉強させていただいたことを糧にして 
 
次回はもっともっと満足いただけるようなイベントにしていきたいと思います。
 
 
 
さて今回のブログですが。
 
◆そもそも久留米絣とは?
 
についてお送りしようと思います。
 
 
少々独自の考察、表現も含んでおりますが温かい目で見ていただければ幸いです。
 
 

◆そもそも久留米絣とは?
 
 
久留米絣(くるめかすり)とは、今からおよそ210~220年前に発明された、
 
福岡は久留米を起源とする完全Made in Japanの織物です。
 
よく見ると少しお分かりいただけるかもしれませんが
 
 
 
 
 

一般的に織物はこのように経糸(たていと)と緯糸(よこいと)によって構成されています。
 
上の画像も久留米絣ですが、これは無地絣になっています。
 
今回は、柄のある久留米絣についてお伝えしたいと思います。
 
 
 
柄のある久留米絣は、この経糸・緯糸に「括り(くくり)」という工程を加えます。
 
 
 
経糸だけを括って染めた「経絣(たてがすり)」、
 

 
 
 
 
緯糸だけを括って染めた「緯絣(よこがすり)」、
 

 

 

両方とも括って染めた「経緯絣(たてよこがすり)」
 

 

  

など、様々あります。
 
 
生地を見てみるとわかりやすいですよね。
 
 
 
括りとは、読んで字のごとく、藍につけても染まらない特殊な糸をつかって糸の束を「くくる」ことを言います。 
 
「防染」と表記すれば少しイメージしやすいでしょうか。
 
 
そうすると、糸は藍に染まる部分と染まらない部分に分かれ
 
経緯それぞれの糸の組み合わせによって柄が生まれます。


 
括り糸をほどいた後です。
 


 
括った部分がかすれているように見え、柄になるというところが味であり
 
かすれている→かすり
 
という語源になったくらいの、久留米絣の最大の特徴でもあります。 
 
 
 
この絣の製作技術を発見したのが、井上伝さんという方です。
 
  
 
伝さんはご自身のおばあさんに習い、機織り(はたおり)機を使って反物(たんもの)を作っていました。
 
ある日、藍染めの服にたまたま色あせた白い部分が出来ているところを発見、
 
それを人工的に作れないかと思考錯誤したところ、
 
絣を構成する糸に細工をすること(括ること)によって織物に白い部分を作ることに成功。
 
彼女は若干10数歳にして、現代も愛され続ける久留米絣の技法の礎を築きました。
 
 
 
伝さんの発明を元に、たくさんの方々の様々な思考によって、

新たな久留米絣の技法が編み出されていくことになります。
 
 
 
また、大人になった伝さんのもとには多くの女性たちが集い、
 
久留米絣の普及がさらに加速していきます。
 
こうして久留米という場所は、絣の産地として定義されていくことになります。
 
 
 
そして現在。
 
久留米絣も時代とともに多様性を持ち始めています。
 
昔ながらの柄やギンガムチェックのようなモダンな柄が、
 
もちろん服の生地になることもあれば
 
コースターやポーチ、カードケースなどにも用いられています。
 
 
 
久留米絣は、涼しく乾きやすいといった機能性はもちろん、
 
使っていくうちにオリジナルの風合いが明らかに現れてくるという
 
「相棒感」が最大の魅力の一つだと思います。
 
 
 
しかし・・・
 
伝さんがいらっしゃらなければ、久留米絣は生まれていないと言っても過言ではないと思います。
 
色あせた白い部分が柄になる・・・→じゃあ人工的に作ってみよう
 
思いつきません、普通。
 
 
 
もし私が伝さんだったら、色あせた白い部分をもう1回染めます。
 
そして、久留米絣は生まれていないかもしれません。
 
 
 
・・・余談が過ぎました。
 
今回はこのへんで。
 
次回は、株式会社オカモト商店についてお話させていただければと思います。
 
 
 
駄文失礼いたしました。 
 
ありがとうございました。

 

初めまして。

2017. 7.20 / スタッフ

いつもご愛顧を賜りまして厚く御礼申し上げます。
                                                                                                                                                  
初めまして。
K KURUME KASURIのスタッフ、清川航(きよかわわたる)と申します。
 
                                       
ご注文をいただいた方々には、度々メールやお手紙等で存在を認知していただいたこともあったと思いますが、今年の1月からK KURUME KASURIに勤務しております。
 
                                                                      
まだまだ知識も乏しくお客様にはいろいろとご迷惑をおかけすることもあると思います。
誠心誠意、お客様に満足していただけるよう頑張りますので
ご指導ご鞭撻の程、よろしくお願いいたします。
 
 
                         
さて。
 
                        
なぜ突然このタイミングでご挨拶申し上げたのかと言いますと、
 
 
この度、ブログの執筆をたまにすることになりました。
 
 
 
新作商品やイベントのことだけ知りたい。というお客様からすれば
必要がないだろうと思われたり、そもそも興味ない、
知識のない小坊主がブログで何を書くんだと言われそうではあります。
 
 
 
そこで、知識がないからこそ出来ることがないかと考えたところ、
実はこの半年間の間だけでも、色々と貴重な体験をさせていただいたり
情報を得たりするタイミングがありまして
そこで得た情報や知識をまだあまり久留米絣のことをご存じないお客様にもお伝えしていければなと思った次第です。
 
 
 
勿論、久留米絣についていろいろなことをご存じのお客様からすれば
至極当然のことをつらつら書いてあるだけじゃないかいと思われるかもしれませんが、
そんなお客様にもご満足いただける内容を目指していきたいと思っております。
 
 
 
久留米絣の良さとは何なのか。
正直なところ、私もまだわかっておりません。
私が今履いている「もんぱん」については、軽い、涼しい、形が良い、コーディネートしやすい
くらいのものです。
 
 
 
なぜこんなにもたくさんの方々にご注目していただけるのか。
お客様にいろいろとお伝えしていけたらと思います。      
今後ともよろしくお願いいたします。